WordPressで「予約したイベントの実行に失敗しました」と表示されたときの対処法【保存版ガイド】
WordPressサイトを運営していて、「サイトヘルスステータス」に表示されるこの一文:
予約したイベントの実行に失敗しました

これにドキッとした方、多いのではないでしょうか。 予約投稿や自動処理がうまくいかないと、意図したとおりにサイトが動かなくなってしまいます。
WordPressで「予約したイベントの実行に失敗しました」と表示されたときの対処法【保存版ガイド】
この記事では、このエラーが出る原因と、その解決方法をサーバー別に徹底解説します。初心者の方でもできるように、順を追って説明していきます。
WP-Cronとは?WordPressの裏側で働く「時間管理人」
WordPressには “cron”(クロン)と呼ばれる仕組みがあります。 これはUnixやLinuxなどのOSで使われている、「指定した時間に自動で何かを実行する」ための仕組みです。

WordPressではこれを独自に再現した「WP-Cron」が使われています。たとえば、以下のような処理をWP-Cronが担っています:
- 記事の予約投稿
- プラグインの自動更新チェック
- ゴミ箱の定期削除
- 自動バックアップ(プラグイン依存)
でも、WP-Cronには弱点がある
WP-Cronは、ユーザーがサイトにアクセスしたときに初めて動き出します。つまり、アクセスがないといつまで経っても実行されないのです。
これが、今回の「予約したイベントの実行に失敗しました」というエラーの最大の原因です。
なぜこの問題が起きるのか?4つの主な原因
1.サイトにアクセスが少なく、WP-Cronが実行されていない
「wp-config.php
」に
define('DISABLE_WP_CRON', true);
が書かれていて無効化されている
2.サーバーのWAFやセキュリティ設定で wp-cron.php
へのアクセスが遮断されている
3.スケジュールされた処理が壊れている(実行日時が1970年など)
この状態が続くと、予約投稿が公開されなかったり、プラグインが自動更新されなかったりと、サイト運営に不都合が出ます。
【ステップ別】解決方法(初心者OK)
ステップ1:wp-cron.phpがちゃんと動いているかを確認
ブラウザで以下にアクセスしてみましょう:
https://あなたのドメイン/wp-cron.php?doing_wp_cron
白い画面が表示されたらOK(エラーが出る場合は実行できていません)
ステップ2:WP Crontrolでイベントの状態を確認
「WP Crontrol」プラグインをインストールし、
- 管理画面 > ツール > Cron イベント を開きます。
- “1970年1月1日”など、明らかにおかしい日付が出ているイベントは削除か再設定を。
ステップ3:wp-config.phpを確認する
WordPressのルートディレクトリにある 「wp-config.php
」 を開き、以下の行があるか確認:
define('DISABLE_WP_CRON', true);
この記述があると、WP-Cronは完全に無効になります。 本物のサーバーcronを使う場合以外は、この行を削除するかコメントアウトしてください。
ステップ4:サーバーに本物のCronジョブを設定する(重要)
アクセスが少ないサイトや、確実にスケジュール実行させたい場合は、レンタルサーバー側でcron設定をすることが最も確実な解決策です。
サーバー別 Cron 設定ガイド(2025年最新版)
✅ ロリポップ
- 管理画面:サーバーの管理・設定 > Cron設定
- コマンド例:
- cron.phpまでのフルパスを記述しますが、実際には各サーバーの指示に従って、WordPressが格納されているディレクトリ名から後ろを記述します。
/usr/local/php/8.1/bin/php /home/users/アカウント名/web/ディレクトリ名/wp-cron.php
推奨実行間隔:10〜30分おき
✅ Xserver(エックスサーバー)
/usr/bin/php7.4 /home/ユーザー名/ドメイン名/public_html/wp-cron.php
✅ ConoHa WING
/usr/local/php81/bin/php /home/ユーザー名/ドメイン名/public_html/wp-cron.php
✅ さくらインターネット
/usr/local/bin/php /home/アカウント名/www/wp-cron.php
✅ mixhost / カラフルボックス(cPanel)
/usr/bin/php /home/ユーザー名/public_html/wp-cron.php
まとめ:Cronは「WordPressの心臓部」
WordPressにおけるスケジュール処理の要であるCronが止まると、サイト全体の信頼性が揺らぎます。
✅ アクセスが少ないサイトではWP-Cronだけに頼らない! ✅ Cron設定とWP Crontrolで安定運用を実現!
この記事の内容を順番に試していけば、「予約イベント失敗」エラーはきっと解消できます。