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ホームページ作成に関連した情報、考え方、豆知識や蘊蓄など
知っておくといいかも? みたいな情報です。
webサイトにはあまり関係のないこともあるかもしれませんが、何かのヒントになるかもしれません。

インターネットが本格的に普及しはじめて、30年ぐらいが経つでしょうか。

私がはじめて私自身の個人的なホームページを制作し、運営をはじめた当時、すでにたくさんのホームページが存在していました。
企業はもちろん、個人で運営されているサイトもたくさんありました。
私はその自分のサイトで、自分の趣味のシルバーアクセサリーや大好きな音楽などについて発信し、掲示板やチャットを通して訪問者さんとの交流を楽しんでいました。

運営をしていると、どんどん欲が出てきて、もっとたくさんの人に自分のホームページの存在を知ってもらいたい、訪問してもらいたいと思い、検索エンジンへの登録をマメに行うようになりました。
当時はホームページ、ましてや個人が運営しているホームページは、たくさんあったと言っても今ほど膨大な数ではなかったこともあり、設定したホームページ概要やキーワードで驚くほど多くの方が訪問してくれて、掲示板などで楽しく交流させてもらいました。
数人ではありますが、有名シルバーアクセサリーのデザイナーさんからダイレクトメールをいただいたこともありましたねぇ〜
いやぁ懐かしいw

プラットフォームはソーシャルメディア

しばらくすると、個人の趣味などの発信や交流の舞台はブログへ移り、やがて、Facebook、Twitter、画像に特化したInstagram、動画投稿はYoutube、日本ではmixiなどのSNS(ソーシャルメディア、ソーシャルネットワークサービス)が主流となりましたね。
どれも大きなプラットフォームに成長し、発信、交流の主体となりました。
食べログやエキテンなどの口コミサイトも増え続け、企業の宣伝活動もその辺りに力を入れるようになっていきました。

では、企業や店舗がオフィシャルサイト(ホームページ)を持つのはもう古いんでしょうか? 意味がない?

私はそうは思っていません。
これは、ホームページの制作を生業としているからではありません… なんて、綺麗事は言いませんw
もちろんそれもありますよw
でもね、やっぱり企業や店舗は、ご自分のオフィシャルサイトを持っているに越したことはないと思うんです。

SNSで集客は可能なのか

まず、Facebook、InstagramやTwitterなどのSNSは「フローコンテンツ」であると言えます。
何かのきっかけで大ヒットや大ブレイクをすることもありますが、多くの場合、SNSは常に最新情報や閲覧数重視で、敗者は流れ去っていく… というコンテンツです。

フローコンテンツには、一過性という特性があります。
つまり、即効性はありますが、効果を失うのも速いということです。
このフローコンテンツだけで集客を考えるのはとても難しいと思っています。

そして、客観的で不確かな情報が蓄積される可能性もある口コミサイトでは、常に他社、他店との比較ライン上にあります。
その中でしっかりとターゲットにリーチできるのは、有名人や先駆者のような、すでに注目されている、あるいは注目される要素を持っている方(企業、店舗)です。
知名度有りきでしょう。

自社や自店舗を宣伝して顧客を増やし、売り上げを伸ばしたいと、ありとあらゆる策を講じるのは当然ですし、可能な限りすべきだと思います。
しかし、ソーシャルメディアで勝てるのはわずか2%ほどでしょう。
98%の情報は多くの目に止まることなく、流れ去っていきます。

であれば、企業や店舗は、自分たちの特徴やポリシー、得意分野、商品、想いなどを、他の誰でもない自分たちの言葉によって、自分たちのホームステージでアピールすべきではないでしょうか。
他人の客観的な意見も必要だとは思いますが、ご自分の主観が、ダイレクトに閲覧者にリーチして、顧客となってもらうことを考えた方が賢明だと、私は考えています。

フローコンテンツとストックコンテンツ

前述したように、Facebook、InstagramやTwitterなどのフローコンテンツでは、リアルタイムの新鮮な情報発信が重要になってきます。

対して、ホームページのコンテンツはストックコンテンツと言われる、既にある一定の価値を持った情報、つまり企業や店舗の理念、レシピや、商材の詳細情報、ノウハウ、歴史などです。
このストックコンテンツというものは、その言葉のごとく蓄積され、後々までその価値を持続しやすいものです。
見る側は、より詳しい情報を得たいと思った時に、このストックコンテンツを見ることになります。

フローコンテンツとストックコンテンツについてはまた別の機会に詳しくお話ししたいと思いますが、フローコンテンツであるSNS(ソーシャルメディア)は使うべきではないと言っているわけではありません。
その役割は、ストックコンテンツを閲覧してもらうための導線だと考えるといいでしょう。
ちょっと表現が違うかもしれませんが、夏の蝉や秋に鳴く虫たちは、その鳴き声や音色を聴いてもらうのが目的ではなく、その音色で自分の存在をアピールして、相手に自分を見つけてもらうために鳴きます。
ソーシャルメディアは、ホームページを見に来てもらうために活用するべきなんです。

ホームページはあった方がいい

誰かが評価した「美味しい」は、自分の「美味しい」ではないですから。
しかも、想いを込めて提供しているものを「美味しくない」と評価されることもありますよね。
そして、SNSでは自分(自社、自店舗)を知ってもらうには情報量が少なすぎる。

すべての情報の発信源として、すべてのSNSを繋げるターミナルとして、ホームページを活用するべきなんです。
少なくとも、企業や店舗が顧客を増やし売り上げを上げるためにあらゆる策を講じるのであれば、ホームページを持つべきでしょう。

SNSプラットフォームから、お客様を運んで、オフィシャルサイトへ来てもらう。
そこで自分の提供するサービスや商品の良さ、熱い想い、自分の信念やお客様への想いを存分に語り、発信する。
SNSは、自分の発信を人に受け取ってもらう場所というより、自分が発信したものに対する誰かの評価を受け取ってもらう場所だと考えた方がいいでしょう。
そこに自分の熱意は乗りません。
こだわりも乗りません。

ホームページは古い手法です。
でも、それはとても強い方法です。
SNSや口コミサイトなどだけに頼らず、オフィシャルサイト(ホームページ)というターミナルを着地点として考えることをお勧めします。

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