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デジタル庁創設

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社会のあり方は変わる

今回のコロナウィルス (COVID-19) の感染拡大で、人も企業も国もとことん疲弊してしまいました。
これまで当たり前だと思っていた習慣や文化も、変容せざるをえないことが少なくない。
ただ、そんな状況においても、日本という国の国民性や文化、習慣はやはり素晴らしく、緊急事態宣言時の外出自粛要請や、営業自粛要請、営業時間短縮要請など、なんの法的効力もない「お願い」で、ピタッと動きを止める… 日本人。
まだ「結果」が出たわけではないけれど、今のところでいうと、感染者数や死亡者数など、ある程度抑えられていると言ってもいいのではないでしょうか。

さてしかし、このままの日本では今後マズイんじゃないの? という点も露呈することとなった気がします。

ICT「Information and Communication Technology(情報通信技術)」は、完全に遅れをとっています。

いわゆる「アベノマスク」や「一律定額給付金」など、効率性、迅速性などを考慮して「国民一律」としたわけですが、国民が実感できるほど迅速ではありませんでした。
原因の1つは、「職員が手作業で行っている部分が多いから」です。

マイナンバーカードを取得してみた

私は、そろそろやっておこうかなと思っていた「マイナンバーカード」の申請を6月の中旬にネット上でしました。
受理され、交付準備ができたと通知が来たのが8月上旬。
さてじゃあ受け取りに行こうかと通知葉書を読んでみると、3蜜回避のため、マイナンバーカードの受け取りは予約制とのこと。
そういうことなら仕方がないと、ネットで予約を入れようとすると既に8月は予約枠の空きがなく、1番早くて9月中旬。

ということで先日受け取りに行ってきたのですが、まず役所のマイナンバー受け取りのところへ行くと、職員さんが「マイナンバーカードの受け取りですか?」と訊いてきました。
「そうです」と言うと、通知葉書を見せて欲しいとのこと。
葉書を見せると、職員さんが手に持っていたA4ファイルをペラペラとめくってチェック、通知ハガキに記載してある番号を書き込んでいました。
それから、番号札と何やら記入欄のあるA4の用紙を渡され、「マイナンバーカードの電子証明書などの暗証番号を記入しておいてください」と言われたので、早々に記入して自分の番がくるのを待ちました。

蜜を避けるための予約だったはずですが、かなりの人数が順番待ちしている状態です。
しばーーーらく待ってようやく番号を呼ばれ、着席。
通知葉書、身分証明書などの提出を求められました。
提出すると、免許証をコピーしながら、持ってきた用紙に何やらいろいろと書き込んでいます。
とにかく手続きに手作業が多い。
ペンで用紙に書き込むという作業が多い、ということです。

またしばらく待つよう伝えられ、なんとかソーシャルディスタンスを保ちながら順番待ちする一団の中に戻って、待つこと約20分。
番号が呼ばれて席に着くと、さっきA4用紙に書き込んだ暗証番号を、今度はタッチパネルで入力してくれと。
これで設定が完了したとのことで、やっとカードを手渡されました。

ちなみに設定できる暗証番号は数字か大文字英字のみで、ハイフンやアンダーバー、ドット、そして小文字英字も不可です。
今時、アカウントを登録しようとすると、暗証番号には必ず「大文字英字、小文字英字、数字を必ず使ってください」と言われることがほとんど。
他人が予想しづらい文字列の方がそれだけセキュリティ効果が高いからです。
しかし、マイナンバーカードで暗証番号に使える文字は、英大文字と数字だけ。

発行手続きはすべて職員さんの手作業で、全く効率的ではないし、迅速でもない。
時間はかかる、職員さんは疲れる。
そしてマイナンバーカードの申請手順がややこしいのと、そもそもマイナンバーカードの必要性が不透明。

総務省調べで全国のマイナンバー交付率がわずか17%ほどだというのも納得です。

海外のマイナンバー制度から望む、今後の日本

バルト三国のIT先進国エストニアでは、役所に行くと、ほんの数人の職員が手持ち無沙汰気味に椅子に座っているそうです。
役所に来ている利用者の姿はありません。
今は住民票をはじめ様々な手続きが(収入から税理計算、納税手続きまで)すべてネットでできるから、基本的に役所に来る人はほとんどいないとのことです。

国民監視社会か、国民自由社会か、異論反論もあるでしょうが、マイナンバーカードは、やるならば徹底して、用途や利便性、安全性、権限などをしっかりと明示し、国民の信頼を得て、国民のためにガッツリと使ってほしいものです。

そして、それこそが、今後政府が、日本が、進むべき、作り替えるべき「新しい社会様式」の始まりではないでしょうか。

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